拷問機の世界より。
熊本2日目に三井グリーンランドに行きまして、最高の天気、最高のシチュエーションで遊園地です。
遊園地なんて何年振りだ？と思うほど遊園地とは縁がございませんで。なにせ出不精に加勢して高所恐怖症。あの、なんでか遊園地という場所は人々を高いところに連れて行きたがるじゃないですか。あれなに？高いところにゆっくり連れて行きゆっくり降ろす機械だとか、高いところからバカの速度で突き下ろす機械とか、あれ何のために誰が考えたの？狂ってるのか？と思ってまして。
まあでも遊園地、こんな時しか行かないし、どうかな、と思い行ってきたところ。友人3人はジェットコースターを楽しんでいたので、のどかに荷物持ちをして待機する私。別に待つことは全然嫌じゃない、むしろ人間観察が楽しいナとか、遊園地無関係の遊びをしていたのに。
結論から言うとめちゃくちゃ乗せられました。
まず友人たちは容赦なく「絶叫マシーンに一つも乗らない」という選択肢を断つ。昨日の洋食屋のババアかっ、てくらいに断つ。愚かな私も流石に一つくらいなら。長年の時が経ち、老いて、ジェットコースターよりももっと怖い社会という名の絶叫マシーンを乗り継いできたし、いけるかもしれない。などと淡い期待を抱いた。
これが甘かった。
ジェットコースターに乗ってみたら、あれです。その、あれは国が、国側が禁じるべきです。本当に。
まあそれで、荷物持って待っておくよ。と爽やか笑顔で過ごしていたのですが、いやいや、乗りなよと、乗れたじゃん。さっき、だからもう乗らないと、と友人一同は待機を許さない。
いやそうじゃない。違う違うそうじゃない。乗れたと言うか乗ったらもう最後までいくしかないじゃないか、あれで途中下車できたらそれはそれで強者だ。そっちの方がよっぽど猛者だわ。お試しで乗って、乗り終えて「あかん」と判断したのだ。
だが多勢に無勢。友人Aが、まあまあ、といいつつ左手と右肩をそこそこ強めにがっしり掴んで列に並ばせてくる。地獄だ。
並んだが最後、列が長ければ逃げられるものを、某有名パークなどの様に待ち時間はなくすぐ気狂いたちの乗り物に着席させられる。
恐怖のあまり饒舌になり、知らぬ間に「気が狂った人しかここにはいねえ！」などと暴言を吐き散らかす。助けは来ない。
カタカタカタと不安を襲う音が鳴り響く。今、私は意味もなく高くて守られていない場所に連れて行かれています。その上りがゆっくりの速度であることも許せない。その時間が苦痛じゃないか。と思えば一気に落ちる。体がフワッとなる。「死んだ」と確信し奇声を放つ。助けは来ない。
何度も落ちたりグルグル回されたり機械の好き勝手に振り回される高速で動く怪物はガン！と音を立てて急停車する。叫びすぎて声は枯れ、口を開けたせいで、食道の奥まで乾燥している喉から運転下手か！鞭打ちになるわ！と小さく激怒するも意味などなく、ただ乱暴に降りる指示をされその場から解放される。なんだよ！最後くらい優しくしてくれよ！こっちはゲッソリしてんだ！
横を見ると友人3人がその様をみて腹を抱えて笑っていた。
遊園地にいったらソフトクリームが食べたいな♪と前日くらいから言っていた私だったのですが、内臓がぐちゃぐちゃになり、胃液が逆流した始めたので、ソフトクリームも食べずに帰りましたし。
足がブラブラな状態で乗るこの絶叫マシーンには2回も乗せられた。2回て。1回乗って、全く同じ機械によ？それで完全に無理という結論が出たのに、再乗車させられると誰が思うのだろう。意味ある？すでに知っている「こわい」をまた体験する意味ある？？？？？
とまぁ、変なところに汗をにじませ、ゲッソリし、メイクも髪もボロボロになった遊園地。身体的ダメージもあるが絶叫マシーンで削られる精神的ダメージがでかかった…ここは地獄…閻魔大王のお遊びで作られた場所だろ…
今回の思い出を一生分の遊園地の思い出というジャンルに振り分けます。体力を消耗しすぎて次の日丸一日寝ました。さようなら。
しかも帰り際、「じゃあまた今度、飲み行こうね、」という会話で、分かりづらいように「うん、また乗りに行こうね」と返されるこの地獄が続くことを予告された。逃げます。
〜おまけ〜
乗ってはないけど、極刑と同等の罪を犯した人が乗せられる拷問乗り物。頭が完全にイってないと思いつかないだろ。何の意味もなく高いところで振り回されるなんて。
ワニがいる。御笠川にいたのもこういうやつかな。
